
NQイベント情報を担当している永井です。
12月10日土曜日、学習院女子大学フードコンシャスネス実行委員会主催の 佐藤初女さん講演会に行ってきました。
いつものように温かく優しい語り口調の佐藤初女さん。 90歳というご高齢にもかかわらず、日本全国海外へと講演会に駆け回わり、 その優しい微笑みには疲れが一切見えません。
「そのパワーはどこからくるのですか?」 分かち合いの時間(初女さんへの質問コーナー)にそんな質問がありました。
「食べる事です。」
初女さんの言葉はいつもとてもシンプルです。 しかしその奥にとても深い思いがあります。
講演会冒頭で「食は命、生活の基本です」とお話されました。 しかし、「何でも食べるのではなく、美味しく作って食べることが大切であって、 美味しく作って食べると、それが力になる」と。
「美味しく作る事」
このことはお料理をする際、当たり前の様に聞こえますが、 私達は慌ただしい日常生活の中でどれだけそれを意識して料理しているでしょうか。 自分自身に問いかけた時「常にそれを意識して料理している!」と 自信を持って言えませんでした。 時間に追われて慌てて作ったり、「面倒だな」と思って手を抜いたり・・・。

初女さんは、常に「もしこれが私だったら」と思って食材を扱うそうです。 だから野菜の皮も優しく丁寧に、野菜が痛くないようにむく。 優しく皮をむくと、とてもおいしくできるそうです。
また、食材を活かしてあげるように常に考えて調理しているそうです。 葉もの野菜を茹でる時、茎が一瞬緑色から透明に変わる瞬間があり、 その瞬間に火を止めることが大切で、 それが一番おいしく、最も野菜が活かされた瞬間だそうです。
「料理は科学であり、物理であり、哲学でもある」と初女さんはおっしゃいます。 1つ1つ作業の中で、1つ1つの気付きがあるそうです。 食材と丁寧に向き合って、心が今にあるからこそ、 料理という一見なんでもないと思われる毎日の行為を、 そのように語る事ができるのだと思います。
90歳の初女さんのパワーの源は「食べる事」です。 「食べる事」というシンプルな言葉の裏に 初女さんの生き方そのものがあるのだと思います。
「食を毎日大切にしていると、そうそう大きな問題は起らない」 初女さんの言葉が強く心に突き刺さりました。
飽食の時代を生きる私達は、恵まれているはずなのに、様々な問題を抱えています。 初女さんの元には全国からたくさんの悩みを抱えた老若男女が集まります。
ただひたすら話を聞き、丁寧に作られた食事を共に食べる。
これだけで人々は皆癒されて帰っていくそうです。 そんな活動をされて30年がたちます。
まだまだお元気で、私達にたくさんのことを伝えて頂きたいです!
※学習院女子大学フードコンシャスネス実行委員会とは: 食べる事、たべるもの、食べ方という日常的な行為・存在をおろそかにせず、 きちんと意識(コンシャス)することを提唱。 その考えをもとに、様々なプロジェクトを計画。その一環で今回の講演会も開催されました。 今後も興味深いプロジェクトがたくさんあり、ウォッチしていきたいと思います!